どうする?R nineTカスタムの方向性
カスタムありきのマシン
R nineTはカスタマイズ性を最大限に広げることを重視して開発されたマシンです。
そのため、タンデムステップのあるフレーム部分を容易に取り外せるようになっていたり、通常のBMW車では気を遣う電装品も取り付けも簡単できるようになっています。
そのまま乗ってもかっこいいのですが、長い付き合いになりそうなこのマシンをどういう方向にカスタムしていくか、初めにコンセプトを決めて各カスタムを実施していきたいと思います。
何事においても大切です、コンセプト。
カスタム例
カスタム方針を検討する前に、まずはR nineTユーザーたちがどんなカスタムをしているかを見ていきましょう。
ワンダーリッヒが提案するスタイル。クラシックなビキニカウルが印象的。ピンストライプのデカールも車体が引き締まってカッコいい。
こちらもワンダーリッヒによるカスタム。アンダーカウルとヘッドライトマスクでよりギュッとした見た目に。白いホイールやグレーのカラーリングできれいに仕上がってます。個人的に感じた印象は「水牛」。
ドイツのサードパーティが発表したというトラッカースタイル。エンジンとフレーム以外はもはや元のパーツはないのでは?と思うくらいのカスタムです。細身のタンクは張り出したエンジンと対照的ですが、とても似合いますね。
R nineTをカフェレーサースタイルにするならこれにしたい。シックでとてもカッコいい。リヤホイールが見えるのも素敵。
太いタイヤと黒でまとめた1台。
個人レベルではなかなかできないカスタム例もありましたが、いろいろなカスタムがあります。どれもこれもかっこいい!
カスタムの方針を考える
いろいろなカスタム例を見てきました。どれもカスタムバイクとして見てカッコいいです。ただ、自分のカスタム方針を考えるにあたっては「ツーリングマシン」であることが大前提です。カスタム自体を楽しむのは勿論ですが、一番大切にしたいのは「乗って楽しめる」マシンであることです。
したがって、私のカスタムの前提は次の2点
①長時間のライディングに耐えられる
②ある程度の積載性をもたせる
R nineTはノーマルそのままで乗って楽しいマシンです。この楽しさにツーリングマシンとしての快適性を足していくようにカスタムをしていこうと思います。
そうなると、前傾乗車姿勢のカフェレーサースタイルは除外されます。また、ライディング時は荷物を身体に身につけていたくないので、積載性を考えると、リヤのフレームも残したいところ。
こうなると、基本的にはノーマルのネイキッドをベースとしたスタイルに必然的に行きつきます。ただ、実用的なカスタムだけでなく、見た目にもわかるカスタムも取り入れたい。
ということでたどり着いたカスタムのコンセプトはずばり、
「ジャパニーズネイキッド」です。
画像編集スキルが無いので凝ったことはできませんが、こんなイメージ。
ビキニカウルとテールカウルを付けてDAEGのようなスタイルにしてみようかと。
なかなか様になっていませんか?
ステアリングダンパーの取り外し
ステアリングダンパーは必要?
R-nineTにはステアリングダンパーが標準装備されています。
今回はこのステアリングダンパーを取り外します。
と、その前に、そもそもステアリングダンパーの良し悪しを簡単に。
ステアリングダンパーのメリット
ステアリングダンパーを取り付けることによる効果は「ステアリングの振動や不安定な運動を減衰させる」こと。つまりステアリングを安定させることです。具体的には、
・走行時の操作性が安定する
・コーナリング中のハンドルのブレを抑える
といったところでしょうか。
ステアリングダンパーのデメリット
ステアリングを安定させる効果がある一方で、こんなデメリットがあります。
・低速時の小回りがしにくくなる
・取り回しが重くなる
ステアリングの運動に介入する訳ですから、安定性がUPすることと引き換えに、ハンドルが切れにくくなります。
結局、つけた方がいいの?いらないの?
ステアリングダンパーが必要か不要かはバイクの用途とライダーが何を求めるかによります。サーキット走行や高速道路を多用するようであればあった方がいいと思いますが、街乗りやツーリングレベルであれば、取り回しやUターンがしやすい方が実用性は高い、と、個人的には思います。
見た目重視で付けるのも自由です。ただ、デメリットを理解したうえで付けないと意味がないどころか邪魔ものになりますので注意が必要です。
ステアリングダンパーを外してみる
前置きが長くなりましたが、ステアリングダンパーを取り外していきます。
R-nineTのステアリングダンパーは3本のボルトで固定されています。これを外します。
ボルトを外すと簡単に取り外すことが出来ます。
取り外した後に運転してみましたが、ハンドルがスッと切れてUターンがしやすくなったように感じます。ハンドルの切れ角も増した気がします。パイロンスラロームのような動きもしやすくなったような。
取り外し後も、ツーリング先でのコーナリングや高速道路走行でもハンドルのブレはなく問題なし。というよりも取り外し前後の違いを感じませんでした。サーキットの次元でないとそもそもブレは起きないでしょうね。
ということでステアリングダンパーはなしで乗っていこうと思います。
作業時間:約5分
リヤウインカー移設
リヤウインカーの位置、どうにかならない?
お尻の短いR-nineT。
ウインカーもリヤシートのすぐ後ろにあります。BMW純正オプションのサイドバッグはウインカーに干渉することなく装着できますが、ほかのサイドバッグはウインカーに干渉させずにつけられるか不安です。
社外品のサイドバッグの商品の中には、リヤウインカーの移設を前提とした商品もあります。商品ページに記載はないように見えましたが、商品画像ではしれっと後ろに移設してあります。
今後、サイドバッグを取り付けることを想定して、リヤウインカーを後ろ側へ移設します。 今のところ、フェンダーレス化をする予定はないので、上の写真と同じ位置に移設します。
リヤフェンダーを車体から取り外す
ウインカーを取り外すためにまずはリヤフェンダーを外しますが、その前にリヤフェンダーの配線に繋がるコネクターを外します。
シート下にあるこのコネクター。上下のツメを挟んで押すと引き抜けます。最初にこれを引き抜いておかないとベースに固定されているコネクターがベースから外れないので注意。
続いてベースに固定されている側のコネクターを外します。マイナスドライバーでツメを押しながら引くと外れます。
これでリヤフェンダーを外す準備完了。続いてリヤフェンダーを車体から外します。
リヤフェンダーは下から見て確認できる4本のボルトで車体に固定されています。このボルトを外します。
無事に車体からリヤフェンダーが外れました。
ウインカーをリヤフェンダーから取り外す
まずはウインカーの配線を確認します。
テールランプの裏側にある2本のボルトを外します。
カバーを外すとウインカー、テールランプの配線にアクセスできます。
外したリヤフェンダーの上側にウインカー、テールランプ配線のコネクターがあります。細長いのがウインカーのコネクターです。結束バンドを切断して作業します。
ウインカーのコネクターを外します。
ボルトを外してコネクターごとウインカーをリヤフェンダーから取り外します。
ウインカーステーの準備
ウインカーを移設先に取り付けるためのステーを準備します。
ホームセンターでアルミステーを2枚、100円ショップでラッカースプレーを購入。アルミステーしか丁度いい形のステーがなかったので黒に塗装します。
塗装完了。ステーを洗剤で洗って乾かしてスプレーしただけです。
ウインカーの固定
塗装したステーに取り外したウインカーを固定します。ステーの穴にウインカーの軸が入らなかったので、カッターで削ります。
リヤフェンダーから外した時のボルトを使って固定します。
ウインカー移設の為?にあるようなこの穴から配線をリヤフェンダーに通します。
先ほど取り外した、テールランプ裏の固定ボルト部分を利用して作成したウインカーステーをリヤフェンダーに固定します。
ステーはこれらで固定しました。黒いワッシャーはゴムワッシャーで、ステーとリヤフェンダーの間に入れています。ボルトはワッシャーとステーの厚さ分長いもの使用しました。
ウインカーコネクターを含めて結束バンドで再固定し、リヤフェンダーを組んでいきます。
なかなかいい具合にできたと思います。元々ウインカーがあった箇所には荷掛け用のアンカーをつけました。それとロックストラップもつけてみました。
作業時間、費用など
作業時間:約120分
費用:約700円(ステー、スプレー、ワッシャー、ボルト)
※荷掛用アンカーは含まず。
ウインカーの配線の長さが足りていたので、配線は無加工で済みましたが、最初のコネクターの外し方がわからず悩みました。標準装着のウインカーは大きく存在感が強いので、今後、前後とも純正の細いウインカーに変えたいところ。
スマホ用電源取り出し&ホルダー装着
ナビとして使用するスマホ用の電源を取り出していきます。
R-nineTはガソリンタンクの下にヘラーソケットが備わっていますが、今回はバッテリー直結(バッ直)で電源を取り出します。
R-nineTのバッテリーはガソリンタンク下にあり、シートを取り外しただけではバッテリーのプラス端子、マイナス端子にアクセスできないのですが、プラス電源取り出し用の端子が備わっていますので、これを使います。
シートを外したところ。
ここを持ち上げてカバーを外します。
上の赤い方に取り出し電源のプラス側を接続します。
マイナスを接続する端子は出ていませんので、フレームに接続してアースを取ります。
シート下にあるボルトを外します。
ボルト受け用の金具がフレームに噛ませてあり、この金具の上からアースが取れるか試しましたが、ダメでした。
金具下に差し込んでアースを取りました。
スマホホルダーはRAMマウントを使用します。
乗り換え前の車両で使っていたワイヤレス充電可能なホルダーをそのまま使います。配線はブレーキホースなどどまとめてタンク下を通してシート下まで通しました。
ホルダーのUSB端子接続箇所はコーキングで防水対策をしています。電源ON/OFFボタンがついているのでバッ直でもいいかということで今回はバッ直で電源を取りました。
作業時間:約1時間
費用:前の車両で使用していたもののみで済んだため費用発生せず